Wattamolla, Royal National Park Sydney, New South Wales © Filippo Rivetti, Destination NSW
シドニーから行くおすすめ日帰り旅行
シドニーから数時間車を走らせ、新鮮な食材、ワールドクラスのワイン、美しいビーチや海岸線を楽しみましょう。
原文:ポール・チャイ
1日休みを取ってシドニーを離れてみましょう。サウス・コースト(South Coast)のビーチでサーフィンを習得したり、王立国立公園(Royal National Park)で最初の先住民アボリジニの軌跡を辿ったり、国内最古のワイン産地でワインを味わったりと、日帰り旅行の楽しみ方は様々です。
パーム・ビーチ(Palm Beach)
場所:シティ中心部から車で1時間強。
シドニーの美しいノーザン・ビーチ(Northern Beaches)の先端が、黄金の砂ときらめく水に囲まれた狭い半島にあるパーム・ビーチです。途中、ザ・ボートハウス(The Boathouse)でコーヒーブレイク。海の上に建てられた木造のコテージで、新鮮なイチゴを添えたバターミルクスコーンをコーヒーと一緒にいただきましょう。地元の人々が「パーミー(Palmy)」と呼ぶパーム・ビーチに到着したら、手つかずのビーチで泳いだり、バレンジョーイ灯台(Barrenjoey Lighthouse)に上ったりしてみましょう。灯台へと続くバレンジョーイ・ヘッド海洋保護区(The Barrenjoey Head Aquatic Reserve)の遊歩道は、ジェットスキーの白波が渦巻くピットウォーター(Pittwater)の小さなビーチからスタートします。道が内陸に向かって曲がる所では、まっすぐサービス・ロード(Service Road)を進むか、距離が短く勾配のあるスマグラーズ・トラック(Smugglers Track)を進むかを選べます。遊歩道を半分ぐらい進んだ地点からは、パーム・ビーチとピットウォーターがまるで1対の三日月のように緑豊かな岬を囲む、素晴らしい景色を眺められます。
王立国立公園
場所:シティ中心部から南へ車で1時間。
王立国立公園(Royal National Park)は、豊かな森や断崖の上にある歩道、隠れた遊泳スポットなどが楽しめる15ヘクタールの公園です。26km続くコースト・トラック(Coast Track)の出発地点付近を歩いてみましょう。先住民のダラワル族(the Dharawal people)の人々が岩に集って描いた絵が残っています。この近くでは、1,000年以上前の彫刻や貝塚、大恐慌時代に地元の貧しい人々が居住していた洞窟などを見ることができます。5月から11月のホエールウォッチングのシーズンには、沿岸に現れるザトウクジラを断崖の上から眺めることができます。1日の最後は、ギャリー・ビーチ(Garie Beach)でひと泳ぎしましょう。
ブルー・マウンテンズ
場所:シティから西へ車で2時間弱。
ブルー・マウンテンズ(Blue Mountains)では、太古の樹々や生い茂るシダを抜けて進む森林散策道、エコー・ポイント展望台(Echo Point Lookout)にある有名な奇岩群スリー・シスターズ(Three Sisters)、そして素晴らしい食事が楽しめます。メドロー・バス(Medlow Bath)に立ち寄って、優雅なハイドロ・マジェスティック・ホテル(Hydro Majestic Hotel)でハイ・ティーを楽しみましょう。2015年に大規模な改装を行い、現在ではアール・デコのインテリアの中で絶品のお茶とケーキが味わえます。由緒あるロシエル・ハウス(Lochiel House)は、馬車置き場だった建物にある高級レストランです。タルタルステーキやタコのグリルをランチで楽しみましょう。シドニーに戻る途中、裏通りのベルズ・ライン・オブ・ロード(Bells Line of Road)を通ってビルピン・サイダー・カンパニー(Bilpin Cider Co)に立ち寄り、近郊の谷で栽培しているフルーツで作った地産のサイダーをお試しください。
サザン・ハイランズ
ここでちょっとアドバイス
サザン・ハイランズ(Southern Highlands)には、冷涼性気候ワインを味わえたり、ブドウ園を見渡しながらゆっくりランチを楽しめたりするワイナリーも数多くあります。
場所:シティ中心部から南西へ車で1時間。
ニュー・サウス・ウェールズ州サザン・ハイランズは、丘陵地帯と州立森林公園に囲まれた農村の町の地域です。ボウラル(Bowral)にあるブラッドマン・センター(Bradman Centre)は、オーストラリアで最も有名なクリケット選手、サー・ドナルド・ブラッドマン(Sir Donald Bradman)を記念して創設されたクリケット博物館です。ヴィンテージマーケットのダーティー・ジェーンズ(Dirty Janes)でアンティークを買ったり、壁に巨大なコカトゥーが描かれた古い大きな建物の中にあるミル・カフェ(Mill Café)で、食事したりするのもおすすめです。また、ミッタゴン(Mittagong)のペースト(Paste)でおいしい現代タイ料理を楽しんだり、ベリマ(Berrima)へ赴き、1834年建造の歴史ある砂岩の建物サーベイヤー・ジェネラル・イン(Surveyor General Inn)でショッピングやドリンクを楽しんだりもできます。
サウス・コースト
場所:シドニーから南へ1時間あまり、王立国立公園を過ぎたあたり。
公園から、海の上を走る壮大なシー・クリフ・ブリッジ(Sea Cliff Bridge)へ続くグランド・パシフィック・ドライブ(Grand Pacific Drive)を通って、ウーロンゴン(Wollongong)やキアマ(Kiama)などの海辺の町へ向かいましょう。ウーロンゴンとその周辺には、ビーチや小さな海辺の町、海岸の散歩道、サイクリングロードなどがたくさんあります。キアマでは、有名なキアマ・ブロウホールに行きましょう。打ち寄せる波が岩の隙間で圧縮され、巨大な噴水のように噴き上がっています。カンガルーもやって来るゴルフ場で、絶景を見ながらゴルフを楽しんだり、美しい岬や川、閑静なビーチなどを通るキアマ・コースト・ウォーク(Kiama Coast Walk)の一部を歩いてみたりするのもおすすめです。
ハンター・バレー(Hunter Valley)
場所:シドニーから北へ車で約2時間半。
オーストラリアを代表するワイン産地の1つ、ハンター・バレー(Hunter Valley)では、早朝の熱気球ツアーやブドウ園を巡る乗馬体験など、さまざまなアクティビティが楽しめます。しかし、ここに来る人々の目当ては何と言っても食とワイン。ランチには、この地域随一のレストランと言われるポコルビン(Pokolbin)のミューズ(Muse)か、近くにある自家菜園が自慢のレストラン・ボタニカ(Restaurant Botanica)がおすすめです。1858年創業のワイナリーティレルズ(Tyrrell's)や、素晴らしいセラードアがあるテンパス・ツー(Tempus Two)で、ワインの試飲を楽しみましょう。また、ピーターソン・ハウス(Peterson House)のスパークリングワインを味わうのも良いでしょう。
ショールヘブン地域
場所:シドニーから南へ約2.5時間。
ショールヘブン地域(Shoalhaven Region)には、白い砂浜や趣のある海辺の町があり、新鮮で美味しい地産の食材にこだわったグルメが看板です。緑豊かな農地の中に歴史ある建物が並ぶのどかな町、ベリー(Berry)では、ベリー・サワードウ・ベーカリー&カフェ(Berry Sourdough Bakery & Café)の焼きたてパン、ベリー・ドーナッツ・バン(Berry Donut Van)の熱々のおやつ、フィグバード・カフェ&デリ(Figbird Café & Deli)の地産肉の燻製、グレート・サザン・ホテル(Great Southern Hotel)の昔ながらのパブビールなどを味わいましょう。お腹がいっぱいになったら、マレーズ・ビーチ(Murrays Beach)で腹ごなし。澄んだ青い海はシュノーケリングに最適です。ジャービス・ベイ(Jervis Bay)で水中のイルカやビーチのカンガルーを見つけたり、モリムック(Mollymook)の豪華なバニスターズ(Bannisters)に泊まって食事を楽しんだりしましょう。
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シドニーで過ごす4日間
ウーロンゴン
場所:シドニーから南へ1時間半。
ビーチに面した郊外のウーロンゴン(Wollongong)では、思う存分リラックスすることも、アドレナリンを放出させることもできます。途中、プリンセス・ハイウェイ(Princes Highway)を出てすぐの場所にあるシンビオ・ワイルドライフ・パーク(Symbio Wildlife Park)に立ち寄り、地域固有の哺乳類や外来種の野生動物に出会いましょう。シー・クリフ・ブリッジ(Sea Cliff Bridge)を通り景色の美しいルートを進み、おいしいランチを求めてスカボロー・ホテル(Scarborough Hotel)に立ち寄りましょう。ここのカジュアルなパブからは、海岸線の絶景を広く見渡せます。地元の人から親しみを込めて「ザ・ゴング(The Gong)」と呼ばれるウーロンゴンには、絵に描いたように美しく柔らかな砂浜、サーフィンに最適な波、オーシャン・プールにピクニックエリアと魅力が満載で、どのビーチを選ぼうか迷ってしまうでしょう。一番人気の選択肢は、遊泳におすすめのノース・ビーチ(North Beach)で、波乗りなら街の中心部にあるシティ・ビーチ(City Beach)に決まりです。イラワラ・サーフ・アカデミー(Illawarra Surf Academy)でプライベートレッスンを予約して、ウーロンゴンの北にあるサールール(Thirroul)とコリーマル(Corrimal)で地元の人と一緒にサーフィンのプライベートレッスンに参加するのもよいでしょう。ウーロンゴンの海岸を通り抜ける40km以上続く共用道をサイクリングするのは、サーフィンと肩を並べる地元民に人気の娯楽です。サウス・コースト・バイク・ハイヤー(South Coast Bike Hire)で自転車を借りて、ウォーターフロントのサイクリングコースを走りましょう。または、スリル満点の体験をお求めなら、スカイダイブ・シドニー・ウーロンゴン(Skydive Sydney-Wollongong)で海岸を遊覧飛行して、4,200m上空から飛び降りましょう。オーストラリアで最も壮観とされるこのスカイダイビングでは、ウーロンゴンを見渡す絶景を目に焼き付けてから、ノース・ビーチ(North Beach)に降り立ちます。