Seppeltsfield, Barossa Valley, South Australia © South Australian Tourism Commission
バロッサ・バレーの見逃せないワイナリー体験
バロッサ・バレーは、世界屈指ワインのほか、素晴らしいグルメな素材や料理を生み出している場所として有名です。
原文:マーク・レウェリン
南オーストラリア州が世界に誇るバロッサ・バレー(Barossa Valley)は、アデレードの中心部から北東に車でわずか1時間です。鮮やかな緑色のブドウの木と森林地帯のあるこの美しい地域には、アンガストン(Angaston)、タヌンダ(Tanunda)、ヌリオートパ(Nuriootpa)、リンドック(Lyndoch)の4つの町と小さな村があります。この地域には約150のワイナリーに加え、80を超えるセラードアがあります。ワインを味わったり、地元の季節の食材を食べたりしましょう。この地域で見逃せないワイナリー体験をここでご紹介します。
セッペルツフィールドの体験に酔いしれる
セッペルツフィールド(Seppeltsfield)は、毎年100年もののシングル・ヴィンテージワインを発売する、世界で唯一のワイナリーです。テイスト・ユア・バース・イヤー・ツアー(Taste Your Birth Year Tour)では、自分が生まれた年に作られた黄褐色の酒精強化ワインを樽から直接試飲できます。あるいはモーメント・イン・ヒストリー・ツアー(Moments in History Tour)に参加して、エルビス・プレスリーが亡くなった年(1977年)やタイタニック号が沈んだ時(1912年)など、5つの重要な歴史的瞬間に作られたワインを味わってみませんか。ディス・イズ・ユア・ライフ・ツアー(This is Your Life Tour)では、自分の人生の大きな節目に合わせて5種類のワインを選ぶことができます。また、酒精強化ワインとカナッペのテイスティング体験(Fortified Wine & Canapé Tasting Experience)、エステートの歴史的建造物と周辺のヘリテージ一日ツアー(Daily Heritage Tour of the estate's historic buildings and surroundings)もあります。セッペルツフィールドには、中庭風のベランダやテラス席を設けた高級レストラン、フィノ(Fino)があります。オクテイン・コーヒー(Octeine Coffee)でチーズとワインを購入して、庭でピクニックをするのもおすすめです。
ジェイコブス・クリークでグルメなピクニックを楽しむ
オーストラリアで最も成功しているワイン企業の一つ、ジェイコブス・クリーク(Jacob's Creek)は、1847年からバロッサ・バレーでワインを生産しています。ジェイコブス・クリークの本拠地を訪れてみましょう。敷地は42ヘクタールにも及び、ブドウ園の間を自転車用の小道が通っています。ジェイコブス・クリーク・グルメ・ピクニック(Jacob's Creek Gourmet Picnic)に参加し、ガムの木の下でグラスワインを楽しみながら、ワイナリーのキッチン・ガーデンや地元の熟練生産者の手によるグルメでリラックスしてみませんか。セラードアで美味しい料理とワインをペアリングさせる方法を学び、ワインの知識を増やしましょう。
ピンダリー・ワインズで時代をさかのぼる
家族経営のピンダリー・ワインズ(Pindarie Wines)は復元された穀物室と馬小屋から作られたセラードアで、歴史を感じさせてくれる場所です。いたるところに使い込まれた木材とむき出しの石とレンガがあり、オリジナルのブリキ屋根シートも試飲室の内部天井として使われています。グレイン・ストア(Grain Store)レストランでは、「野生の西洋ウサギとマッシュルームパイ」などのグルメなパイを提供しています。テイスティング・プレートの中にはシアラーズ・プラッター・フォー・ツー(Shearers Platter for Two)という地元の肉とチーズ、チャツネ、オリーブ、薪のかまどで焼かれたパンを添えたシェアプレートもあります。
ターキー・フラット・ヴィンヤードで家族の一員になってみる
ターキー・フラット・ヴィンヤード(Turkey Flat Vineyards)の古いブルーストーンで出来たセラードアは、以前は肉屋で、現在このブドウ園と建物を所有するシュルツ家が経営していました。タヌンダの歴史的な町の端にあり、ブドウの木に囲まれています。家族経営のブドウ園の歴史は1847年まで遡ります。セラードアがある建物でワインとおつまみを味わったり、暖炉の近くでワインのボトルを分け合ったり、ガーデンに出てブドウの木を見ながら楽しむことができます。
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オーストラリアの究極ワイナリー体験
エルダートン・ワインズでオールド・ヴァインのワインを楽しむ
1894年からシラーズとカベルネ・ソービニョンのブドウを栽培し、バロッサ・バレーの中心部にあるヌリオートパ(Nuriootpa)の中心にあるエルダートン・ワインズ(Elderton Wines)は、世界クラスのヴィンテージを造る家族経営のワイナリーです。単一のブドウ園のブドウだけで作った突出した赤ワインで知られていますが、他のほとんどの品種も生産しているので、どんな好みの人でも楽しめるはずです。セラードアでワインを味わうのもおすすめですが、エルダートン・エリート・テイスティング・エクスペリエンス(Elderton Elite Tasting Experience)に参加すれば、最高のワインや地元のチーズを味わったり、オーナーに会ったりすることができます。あるいは、バロッサ・シラーズ・マスタークラス(Barossa Shiraz Masterclass)でシラーズの多様性を探ってみるのも面白いです。セラードアには素敵なアウトドアエリアがあり、そこでワインとチーズプレートや地元産のアトランティック・サーモンなどのテイスティング・プレートを合わせて食べることができます。
セントヒューゴで地産のグルメやワインを楽しむ
鉄鉱石で作られた印象的な建物や素晴らしいレストランがあり、優れたワインで名高いセント・ヒューゴ(St Hugo)は、訪れてみたいワイナリーリストの上位に入ることでしょう。シェフズ・テーブル・エクスペリエンス(Chef’s Table experience)では、ジェイコブス・ファミリー・エステート(Jacob’s Family Estate)の美しい歴史的建造物に囲まれて、料理とワインのつながりを探ることができます。セント・ヒューゴのシェフに教えてもらいながらランチを手作りして、料理スキルを磨きます。セント・ヒューゴのワインのセレクションと一緒に、作りたての料理に舌鼓を打ちましょう。ワイングラスについての知識を磨きたい方には、初心者も愛好家も楽しめるワイン講座、セント・ヒューゴ&リーデル・マスタークラス(St Hugo & Riedel Masterclass)がおすすめです。