オーストラリア首都特別地域、キャンベラ、オボロ・ニシ・ホテル © VisitCanberra
キャンベラのおすすめ宿泊施設
輝かしい真ちゅう色の新しいアーキテクチャが、首都の壮大なアール・デコのデザインと出会う。
原文:ジェニファー・ピンカートン
街のアート重視の取り組みに忠実に、キャンベラのホテルには建築的な先見の明があります。どのホテルも素晴らしく、ほとんどがバーリー・グリフィン湖(Lake Burley Griffin)の岸辺に近いニュー・アクトン(NewActon)やバートン(Barton)といった活気溢れる地区に建てられています。とはいえ、古くて趣のある宿泊施設も見つかります。
QTキャンベラ
ホテル所在地:1 London Circuit, Canberra
QTキャンベラは、シティ中心部から一歩離れた、ニュー・アクトン(NewActon)区域の摩天楼の一角を成す15階建てのホテルです。ここではQT独特の一風変わった雰囲気がトレードマークとなっており(このグループはオーストラリア全体にホテルを展開しています)、このキャンベラのホテルでは、特に政治がテーマになっています。イタリアン・レストランのキャピタル・バー・アンド・グリル(Capitol Bar and Grill)で食事をしたり、ラッキーズ・スピークイージー(Lucky’s Speakeasy)の豪華なカクテルで一息入れた後は、アンディ・ウォーホルを彷彿とさせる広々とした客室で、青緑色に輝く湖を眺めながらリラックスしてください。
ホテル・クラジョン
ホテル所在地: 8 National Circuit, Barton
「キャンベラ」で歴史あるホテルと言えば、アール・デコが美しいホテル・クラジョン(Hotel Kurrajong)以外を思い付くのは難しいでしょう。この建物は、1940年代にオーストラリアのベン・チフリー元首相の自宅として建てられました。しかし、歴史あるホテルと言っても、時代後れのホテルではないのです。ベッドルームには素晴らしいスケールの大きなアート作品、共用スペースには歴史的な記念品、そして、レストランでは地元の食材や120本のワインリストがあなたを待っています。
リトル・ナショナル・ホテル
ホテル所在地:21 National Circuit, Barton
オーストラリア外務省の巨大な建物の裏手に、リトル・ナショナル・ホテル(Little National)があります。客室はコンパクトですが、巧みに設計されたスペースには禅を意識した落ち着きがあります。宿泊客を出迎えるロビーは2階部分が吹き抜けになっており、上階の廊下にはオーストラリアのアーティスト、ベンジャ・ハーレーによる紙の彫刻作品が並び、黒と白のトーンでまとめた客室は和の美学を表しています。また、四柱式のベッドと、床から天井までの大きな窓も特徴です。道路の向かい側には姉妹ホテルのレルム(Realm)があります。そのレストラン、緑豊かな屋外デッキ、その他の豪華な設備もご利用ください。
イースト・ホテル
ホテル所在地:69 Canberra Avenue, Kingston
カフェやレストランが集まっている上にウォーターフロントの町でもあるキングストン(Kingston)のイースト・ホテル(East Hotel)は、アートに力を入れたブティックホテルです。外見はシンプルですが、ホテル内部の空間はデザインを重視した家具、装飾、照明で溢れています。賑やかなバーやレストランに足を踏み入れてみましょう。何度も受賞歴のある、こぢんまりとしたジョーズ・バー(Joe’s Bar)、ミューズ(Muse)カフェなどがあります。ミューズは本好きな人におすすめです。著者に関するイベントを定期的に開催し、ワインと書き言葉に愛情を捧げています。客室は広々として実用的。特筆すべきは、キッズカビーです。二段ベッド、子供用プレイテーブル、ビーンバッグで飾られた2ベッドルームアパートメントを相互接続しています。
ハイアット・ホテル・キャンベラ
ホテル所在地:120 Commonwealth Avenue, Canberra
コモンウェルス・アベニュー(Commonwealth Avenue)に面した堂々とした構えで、近隣にはアルバート・ホール(Albert Hall)、中国大使館(Chinese Embassy)、少し離れたところには国会議事堂(Parliament House)があります。キャンベラ・ハイアット(Canberra Hyatt)は、『華麗なるギャッツビー(The Great Gatsby)』のスタイルを取り入れて1920年代に建てられた、気品あるクリーム色の建物の中にあります。中央部には中庭があり、またホテルの裏には平和な日本をテーマとしたレノックス・ガーデンズ(Lennox Gardens)とキャンベラ・ナラ(奈良)ピース・パーク(Canberra Nara Peace Park)があります。庭園は松の木で縁取られ、湖の向こうには国立博物館(National Museum)やブラック・マウンテン(Black Mountain)を望むことができます。客室はチョコレート色とアイボリーを基調とした落ち着いた内装で、キャンベラのご婦人方の間で人気のハイティーが毎日楽しめます。
オボロ・ニシ(Ovolo Nishi)の詳細はこちら
読む
キャンベラ郊外ガイド
ホテル所在地:25 Edinburgh Avenue, NewActon precinct, Canberra
ファッションやデザインに詳しく流行に敏感な人々が集まるニューアクトンの橋を渡り、転用した梁材が大胆に活かされたオボロ・ニシ(Ovolo Nishi)の階段を上がると、すぐには去りがたい世界が広がります。56人のアーティスト、デザイナー、熟練した職人たちと、60人の建築家が知恵を結集して、1960年代の遊びのための隠れ家と未来のエコ・ビルディングが混じり合ったような空間を作り出しました。客室ではアートが家具に巧みに融合されており、洞窟のようなバスルームにはコンクリート製の卵形のバスタブが置かれています。階下では、モンスター・キッチン・アンド・バー(Monster Kitchen and Bar)が、素敵なタパス風ディナーを提供しています。
ジャマラ・ワイルドライフ・ロッジ
豆知識
このロッジは国立動物園と水族館(National Zoo and Aquarium)の中にあり、宿泊客に体験型で教育的経験を提供することにより、動物園の保護活動を強化するという目的で作られました。
ホテル所在地:999 Lady Denman Drive, Canberra
最もユニークな宿泊施設と言えば、ジャマラ・ワイルドライフ・ロッジ(Jamala Wildlife Lodge)に勝るものはないでしょう。ラグジュアリーなアフリカをイメージした、木材装飾が美しい客室を仕切るものはガラスの壁一枚。向こう側は、なんとライオンの寝床です。また、ジラーフ・ツリーハウス(Giraffe Treehouse)でベッドを選べば、翌朝は身長5mの隣人であるキリンが起こしに来てくれます。ジャマラは自然動物の保護を第一の目的としており、世界で最も絶滅の危機に瀕している動物や猛獣に安らぎの場を与え、他の動物園よりもはるかに広い囲いの中で飼育しています。