Kings Canyon, Northern Territory © Tourism NT/Mitchell Cox 2017
アリス・スプリングスからウルルへ:レッドセンター・ウェイを巡る7日間のドライブ旅行
中央オーストラリア古来の景色をアリス・スプリングス、キングス・キャニオン、そしてウルルを通り抜けながらオーストラリアで人気のこのドライブ旅行で巡りましょう。
原文ノーザンテリトリー政府観光局との共同執筆
フレッシュウォーター(Freshwater)の滝つぼ、印象的な峡谷や岩層の驚異的な光景はすべて、アウトバックのレッドセンターで古来から存在する唯一無二の地形の一部なのです。アリス・スプリングス上空からの日の出を眺め、キングス・キャニオンの緑豊かな環境を徒歩で探索し、ラクダに乗ってウルルを満喫してください。
1日目:アリス・スプリングスについて知る
全長1,135kmのレッドセンター・ウェイを巡るドライブ旅行は、ノーザンテリトリーの最も人気の旅の一つです。アリス・スプリングスから始まり、その後、ジョリジャ/西マクドネル山脈、ワタルカ/キングス・キャニオン、ウルル - カタ・ジュタ国立公園を巡ります。
レッドセンター・ウェイを巡る7日間の旅の始めには、アウトバック・バルーニング(Outback Ballooning)で熱気球に乗って、日の出とともに絵に描いたような美しいアリス・スプリングスの山脈の眺めを楽しみましょう。夜明け前にシャトルバスが宿泊施設まで迎えに来て、町の南15kmのところにあるオーウェン・スプリングス・リザーブ(Owen Springs Reserve)まで送ってくれます。静かな上空での60分間は、眼下に広がる雄大なアートキャンバススタイルの風景を楽しむのには十分すぎる時間です。色鮮やかなセキセイインコの群れが飛行するのを眺めたり、地上でカンガルーが砂漠の草むらを走り抜ける様子も観察できます。
2日目:アリス・スプリングスとウエスト・マックス
砂漠の奥深くへ進む前に、アリス・スプリングスで最も人気なカジュアルな軽食店の一つ、ページ27(Page 27)で、ボリュームたっぷりの朝食を食べましょう。街のクリエイティブな人々に愛されている賑やかで雰囲気のいいカフェです。その後は、明るく大胆な現代の先住民アボリジニアートをパプニャ・トゥーラ・アーティスツ(Papunya Tula Artists)やムバンチュア・ギャラリー(Mbantua Gallery)で鑑賞。どちらの場所も、車の乗り入れが禁止されているトッド・モール(Todd Mall)地区にあるので、レンタカーで出かける前に行っておきましょう(この旅の後半では4WD車が必要になります)。
午後には、町を出て50km車を走らせた後、美しい風景の中を少し歩くと、スタンドリー・カズム(Standley Chasm)に到着します。ここでは、切り立った岩壁が午後の日差しを浴びて燃えるような赤色に染まる様子を見ることができます。
3日目:アリス・スプリングス~キングス・キャニオン
早起きして、再び砂漠へ向けてドライブを開始します。約1時間半走るとオーミストン渓谷(Ormiston Gorge)に到着します。ここは、ゴーストゴムの木(オーストラリアの高木)や白砂が敷き詰められた水場で知られる静穏な場所です。午前中はここでリラックスしてから、この場所の美しいブッシュウォークに出かけます。所要時間5時間のオーミストン・パウンド・ウォーク(Ormiston Pound Walk)に挑戦してみましょう。もっと短時間の散策がよければ、渓谷の絶景が一望できる所要時間20分のゴースト・ガム・ルックアウト(Ghost Gum Lookout)トレイルに行ってみましょう。渓谷のキオスクでランチや車内で食べるおやつなどの買い出しを済ませたら、さあここからいよいよ4WD車モードに切り替えです。
曲がりくねったレッドセンター・ウェイのメレニー・ループ(Mereenie Loop)は、ウエスト・マックスからキングス・キャニオン(Kings Canyon)へ向かって延びており、一番進み具合の遅い道路となるでしょう。距離にすればわずか225kmですが、約4時間半ほどかかります(あるいは、2WDでラスター・ハイウェイ(Lasseter Highway)をキングス・キャニオンまで走るオプションがありますが、これだと約7時間半を要します)。
4日目:キングス・キャニオンとワタルカを歩く
早起きしたら、全長6.4kmのキングス・キャニオン・リム・ウォーク(Kings Canyon Rim Walk)へ出かけましょう。思わず圧倒される砂岩の断崖、ヤシの木が生い茂る大地の裂け目、谷間、砂漠が織り成す広大な絶景が目の前に広がります。まずは急な上り坂から始まり、峡谷の断崖をたどったら、ガーデン・オブ・エデン(Garden of Eden)の水場、そしてロスト・シティ(Lost City)の風化した岩のドームへと下っていきます。よりリラックスしたオプションをお探しの方には、全長2.6kmのキングス・クリーク・ウォーク(Kings Creek Walk)でも同様に息を呑むような素晴らしい景色をお楽しみいただけます。
昼食後は、ワタルカ国立公園にあるあまり知られていない2.4kmのキャスリーン・スプリングス・ウォーク(Kathleen Springs Walk)へ散策に出かけるのはどうでしょう。高く生い茂った草むらに囲まれた水場へと続く舗装された道の両側では、枝の間でさえずっているフェアリーレン(オーストラリアの鳥)を鑑賞できます。
5日目:キングス・キャニオン ~ ウルル ー カタジュタ国立公園
レッドセンター・ウェイへ戻り、南へ向かってウルル - カタ・ジュタ国立公園(Uluṟu-Kata Tjuṯa National Park)まで321kmの午前のドライブを楽しみましょう。そして、エアーズ・ロック・リゾート(Ayers Rock Resort)でチェックインを済ませます。ここには、キャンプサイトやサービス付きのアパートから、豪華な宿泊施設であるセイルズ・イン・ザ・デザート(Sails in the Desert)やロンギチュード131(Longitude 131)など、あらゆるタイプが揃っています。
午後は、ドーム型の岩で「たくさんの頭」を意味するカタジュタ(Kata Tjuta)の見学に出かけてみませんか。ここで一番おすすめのコースは、7.4kmのバレー・オブ・ザ・ウィンズ(Valley of the Winds Walk)トレイルです。このループは、そびえ立つ岩を通り抜けて柔らかな緑の牧草で覆われた谷に通じています。難関なコースではありますが、歩きごたえがあります。飲料水や虫よけなどを十分に用意しましょう。もう少し短い距離の方がよければ、全長2.6kmのワルパ渓谷ウォーク(Walpa Gorge walk)のコースはどうでしょう。特に、午後の太陽の光が峡谷いっぱいに差し込む様子は実に魅惑的です。夜は、サウンズ・オブ・サイレンス(Sounds of Silence)ツアーで、星空の下で食事をしましょう。屋外に用意された相席のテーブルで、さえぎるもののないウルルの絶景をお楽しみいただけます。食事の後には「スター・トーカー」と呼ばれるガイドが、頭上にきらめく満天の星空を案内してくれます。
6日目:ウルル探索する
ウルル・キャメル・ツアーズ(Uluru Camel Tours)で夜明けのキャメル・トレッキングに参加して、昇る太陽にウルルが照らされる様子を見てみませんか。その後、ビリー・ティーとして知られている本場のブッシュ・ティーと焼きたてのビア・ブレッド(ご推測のとおり、ビール風味のパンです)の朝食を味わいながら朝日を浴びて輝く岩の風景を楽しみましょう。
さあ、それではベースウォークで10.6kmほど岩の周囲を歩いてウルルに近づいて行きましょう。この鮮やかな赤い一枚岩を間近で見ることは、何ものにも代え難い経験です。比高約350mなので、フランスのエッフェル塔よりも高い岩ということになります。ロッジガイドと一緒にマラ(Mala)コースを出発します。1kmの散策で、地元の人々に心から愛されるトーテム動物をテーマとする、この岩にまつわる先住民アボリジニの物語が体験できます。このトーテムは、最初にアリス・スプリングス・デザート・パークで出会ったであろう小さなマラカンガルーを指します。ガイド付き散策では、ウルルの地質学的な特徴を見学することができます。最終目的地は、穏やかな水場のムティジュル渓谷(Mutitjulu Gorge)です。
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アリス・スプリングスからウルルへ:レッドセンター・ウェイを巡る7日間のドライブ旅行
7日目:キングス・キャニオン ~ ウルル ー カタジュタ国立公園 ~ アリス・スプリングス
ユララで最高のコーヒーは、クラタ・アカデミー・カフェ(Kulata Academy Café)で味わえます。ここのスタッフは、ホスピタリティを学んでいる先住民アボリジニの研修生たちです。
445km先のアリス・スプリングスへ戻る途中で、まず最初にマウント・コナー(Mount Conner)展望台に立ち寄ってみましょう。広大な塩湖の景色を眺めることができます。遠くから見ると、この馬蹄形の山は近くにあるかの有名な赤岩(ウルル)によく似ています。こうした理由で、この山には「フールル」(Fooluru)というニックネームがついていいて、多くの観光客がだまされることで有名です。
道路に戻ったら、世界で2番目に背が高い鳥類といわれる野生のエミューを見逃さないようにしましょう。アリス・スプリングスからほんの100kmほど手前まで来たら、ヘンバリー隕石保護区(Henbury Meteorites Conservation Reserve)に立ち寄ってください。4,700年前に隕石が地球に落下した際に、ここの地表に12個のクレーターが形成されました。その後、アリス・スプリングスに到着する前にハイウェイを下りると、ジェームズ山脈(James Range)の一部をなすレインボー・バレー保護区(Rainbow Valley Conservation Reserve)で砂岩の絶壁が織り成す光景を楽しむことができます。この色とりどりの模様は、夕陽を浴びると特に美しく輝くことがよくあります。それはまるであなたに旅の終わりの挨拶をしているかのようでしょう。
この記事はノーザンテリトリー政府観光局と共同執筆したものです。ノーザンテリトリーのドライブ旅行の詳細については、 northernterritory.comをご覧下さい。