クイーンズランド州、ゴールド・コースト、スナッパー・ロックス © Destination Gold Coast

クイーンズランド州、ゴールド・コースト、スナッパー・ロックス © Destination Gold Coast

オーストラリアの家族旅行ガイド

ノーザンテリトリー、ダーウィン、ウォーターフロントで遊ぶ家族 © Tourism NT/Shaana McNaught

ノーザンテリトリー、ダーウィン、ウォーターフロントで遊ぶ家族 © Tourism NT/Shaana McNaught

オーストラリアのほぼすべての地域はあらゆる年齢の子供たちに適していますが、少しの検索で、子供の年齢や興味に合った見どころや体験が見つかります。都市の探索、オーストラリアを象徴するビーチでのサーフィンレッスン、アウトバックの冒険など、やりたいことが何でも体験できる家族向けの旅行先を見つけることができます。必見のスポットが決まったら、家族みんなの思い出になるような日程を作成してみましょう。

オーストラリアはとても大きな国なので、どのくらいの観光をしたいかによって、理想的な滞在時間が変わってきます。目安としては、各目的地で3~4泊するのがよいでしょう。目的地間の移動時間(特に飛行機ではなく車で移動する場合)と、日程に組み込みたい地域での日帰り旅行を、必ず計算にいれてください。

家族旅行でオーストラリアを訪問する場合、ピーク時以外に旅行する方が、旅行の計画と予約が簡単になる場合があります。また、春や秋などのショルダーシーズンは、料金が安くなる傾向にあります。オーストラリア人は学校の休暇中に旅行することが多いため、家族連れに人気の目的地では人が多くなり、価格も高くなる可能性があります。この時期に旅行する場合は、十分な余裕を持って事前予約をすれば、がっかりせずに済みます。 

季節的な天候も考慮に入れて選択する必要があります。にはスキー場を訪れたり、アウトバックを探索したりして、にはビーチでのんびりしたりします。また、に訪問して、カメの孵化やジンベエザメの回遊、そして色とりどりのワイルドフラワーなどのエキサイティングな大自然のイベントを楽しむことができます。

お子さんが野生動物の保護に熱心であろと、科学マニアや文化マニア、または冒険好きであろうと、オーストラリアには若者のための素晴らしい体験がたくさんあります。まずは、オーストラリアの都市を探索し、博物館やギャラリー、歴史的建造物で、オーストラリアの歴史や文化をお子様に紹介することから始めましょう。動物好きのお子さんは、野生動物保護区でのオーストラリア固有の動物たちとの触れ合いや、グレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)でのシュノーケリング、海岸での野生のイルカの餌付けなどを楽しめるでしょう。冒険好きなお子様には、サーフィンのレッスンやカヤック、ロッククライミングなどはいかがでしょう。最後に、訪れるすべての場所でアボリジナル文化体験を予約して、世界最古の現存する文化をご家族に紹介することをおすすめします。子供たちは、ドリームタイムの物語を聞いたり、ブッシュタッカーを味わったり、槍やブーメランの投げ方を習ったりするのが大好きです。人生を変えるような子供時代の体験をさらにご覧ください。

オーストラリアには、あらゆるタイプの旅行者に適した家族向けの素晴らしい宿泊施設が揃っています。 

ホテルやリゾートはあらゆる価格帯で利用でき、中心部の立地、充実した設備、コンシェルジュサービスなど、ご家族にとって非常に便利なサービスを提供しています。子供向けの特別ルーム(例:キャンベラのイースト・ホテル(East Hotel))や、キッズクラブ、ベビーシッターサービスを用意しているところもあります。また、子供の宿泊費や食事代が無料になるキャンペーンを行っているところも多くあります。オーストラリアには、ヒルトン(Hilton)やマリオット(Marriott)など、国際的な有名ホテルブランドが数多くありますが、オーストラリアのホテルブランドにも、体験する価値のあるものがたくさんあります。デザイン重視のアート・シリーズ(Art Series)ホテルはファミリーに最適で(ほとんどの施設では自転車やバガブーベビーカーをレンタルしています)、QTホテル(QT Hotels)は五つ星のサービスと、年齢を問わず子供たちに人気の風変わりな装飾を兼ね備えています。

長期滞在や大人数のグループ旅行を計画しているご家族には、クエスト(Quest)アディナ(Adina)などのサービス付きアパートメントのチェーンがおすすめです。オーストラリアには何千もの別荘やアパートがあり、その多くはAirbnbやStayzなどの評判の良い第三者のサービスで予約できます。

最後に、車や装備も必要ですが、自然を愛する家族に最適な素晴らしいキャンプ場やキャラバンパーク、さらにはファームステイが、魅力的な場所に揃っています。 

ほとんどのホテルやリゾートでは、ベビーベッドやリネンを用意しています(有料の場合もあります)。また、すべてのレンタカー会社では、乳幼児用シートをレンタルでき、取り付けておいてもらうこともできます。ベビーカーは、到着後はもちろん空港でも使えるので、持参したほうが便利かもしれません。頭上の荷物入れに収まる折りたたみ式ベビーカーは機内に直接持ち込むことができますし、大きめのベビーカーはゲートチェック(搭乗ゲートに到着するまで空港内で使用)にして、チェックインの手荷物と一緒に預かってもらうことができます。ほとんどの航空会社では、このサービスを無料で提供しており、受託手荷物の許容量にも追加されますが、具体的なガイドラインについては、各航空会社に必ず確認してください。

クイーンズランド州、ケアンズ、ドリームタイム・ダイブ・アンド・シュノーケル © Tourism and Events Queensland

クイーンズランド州、ケアンズ、ドリームタイム・ダイブ・アンド・シュノーケル © Tourism and Events Queensland

オーストラリア旅行の総費用は、旅行時期、滞在期間、選択する宿泊施設のタイプ、予約するツアーや体験の数や種類など、さまざまな要因によって異なります。ここでは、予算の目安と、費用を節約するためのヒントをご紹介します。

宿泊施設の予算を計算するのは難しいかもしれませんが、宿泊のためにどれだけ必要かを理解するために、以下の基本的なガイドラインを参考にしてみてください。 

  • 低予算のオプション:キャラバンパークは、地方に多く見られますが、家族連れには最適な低予算のオプションです。電源付きのRVサイトとキャンプオプションに加えて、自炊用のキッチンを備えたキャビン(1ベッドルームと2ベッドルームの両方)を提供しているところも多くあります。全国各地にあるビッグ4(BIG4)ディスカバリー・パークス(Discovery Parks)では、1泊100オーストラリアドル程度から利用できます。多くのキャラバンパークには、キッズクラブや遊び場、ウォーターパークなどが併設されています。
  • 中級クラスの宿泊施設:リッジス(Rydges)マントラ(Mantra)オークス・ホテル(Oaks Hotels)は、手頃な価格で質の高い滞在を提供しており、オーストラリアのほとんどの都市にあります。大人数の家族グループで旅行する場合は、クエスト(Quest)アディナ(Adina)などのサービス付きアパートメントのチェーンをおすすめします。場所や部屋タイプにもよりますが、料金は1泊あたり200 ~ 400ドルの間になることが多いようです。オーストラリアには何千もの別荘やアパートがあり、その多くはAirbnbやStayzなどの評判の良い第三者のサービスで予約できます。
  • ラグジュアリーな宿泊施設スタイリッシュな旅行がお好きなご家族のために、オーストラリアには、世界でも有数のホテルが素晴らしい立地に揃っており、幅広い価格帯で提供されています。グレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)のインターコンチネンタル・ヘイマン・アイランド(Intercontinental Hayman Island)などのリゾートでは、島のビーチに直接アクセスでき、1泊あたり約500ドルで宿泊できます。また、自然保護を重視したワン&オンリー・ウォルガン・バレー・リゾート(One&Only Wolgan Valley resort)では、オールインクルーシブの滞在を1泊あたり3,000ドル程度でお楽しみいただけます。オーストラリアのすべてのラグジュアリーロッジが子供を受け入れているわけではありませんし、年齢制限があるところもありますので、必ず事前に確認してください。

食事の予算を抑える最も簡単な方法の一つが自炊です。地元で採れた果物や野菜から、ピクニックや旅先でのちょっとした食事に利用できる既製の食事まで、あらゆるものが揃ったスーパーマーケットが全国にあります。ほとんどの食事を外食にする予定の場合は、オーストラリアのパブがおすすめです(18歳未満の子供には、大人の同伴が必要です)。オーストラリアのパブでは、子供用のメニューが用意されていることが多く、10ドル前後で食事をすることができます。また、子供用の遊び場やエンターテイメントエリアを用意しているところもあります。 

オーストラリアには素晴らしいフードシーンがあり、子供たちが滞在中に必ず体験するべき典型的なグルメ体験がいくつかあります。何と言っても、あまりお金をかけなくて良いのが魅力です。ビーチで食べる美味しいオージー・フィッシュ・アンド・チップスの食事は約15ドル前後(風景は無料)ですし、地元のカフェやベーカリーのテイクアウトのミートパイは約6ドルぐらいです。オーストラリア人はブランチが大好きなので、子供たちが喜ぶようなクリエイティブな料理やオージー・ブレッキー(朝食)の定番を提供するカフェがあります。朝のコーヒーを飲むときには、小さなお子さんには、ベビーチーノ(スチームミルクにココアパウダーをまぶしたもの)を飲ませてあげましょう。キャンベラにあるパティセーズ・カフェ(Patissez Cafe)のとても派手なフリークシェイク(Freakshake)(9ドル)は、子供たちが大好きなメニューです。

さらに、オーストラリアの特別な娯楽、屋外の公共バーベキュー(「バービー」)を楽しまなければ、この国の旅は終わりません。国宝とも言える公共バーベキューは、オーストラリアの多くのビーチや公園に設置されており、旅行者も含め、家族のみんなで楽しむことができます。公共のバーベキューは無料で利用でき、通常は無料の座席、シェルター、公衆トイレなどの施設が近くにあります。スナッグ(ソーセージ)やハンバーグを持っていけば、子供たちが遊んでいる間に焼いて食べることができます。

食事や宿泊施設と同じように、ツアーや体験もさまざまな価格設定がされています。例えば、多くの美術館や博物館では、一般の入場料は無料で、特別展やイベントに参加する場合は、子どもの入場料が割引になります。市内のウォーキングツアーは、安価な子供料金であれば15ドル程度、最高で50ドル程度と、内容に応じて料金に幅があります。中には「無料」のウォーキングツアーもあります。この場合、ツアー後に自分が感じた価値の分だけ料金を支払うよう求められるだけです。ほとんどの体験ではファミリーパッケージが用意されており、複数の子供がいる場合はさらにお得になります。

どこかで贅沢をしようと考えているなら、ぜひやってみたいという体験のために、一定の予算を確保しておくほうがいいでしょう。ウィットサンデー諸島(Whitsundays)またはケアンズグレート・バリア・リーフ地域を訪れるのなら、サンゴ礁への1日シュノーケリング・ツアーは、通常、子供1人あたり150ドル、または家族4人で600~800ドル程度です。シドニーでは、8歳以上の子供が対象のハーバー・ブリッジ・クライム(Harbour BridgeClimb)も見逃せない体験の一つですが、子供用チケットは130~190ドル、大人用チケットは200~400ドルとなっています。

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家族の旅のアドバイス:家族旅行を計画する方法

南オーストラリア州、アデレード、ジェティ・ロード、トラム © South Australian Tourism Commission

南オーストラリア州、アデレード、ジェティ・ロード、トラム © South Australian Tourism Commission

オーストラリアは大きな国ですが、移動は簡単で、比較的安価に移動することができます。休暇中に複数の場所を訪れる予定の方は、目的地間の距離を考慮してから移動手段を決めてください。目的地間を飛行機で移動することで得られる時間のほうが、コストを抑えることよりも価値があることに気付くかもしれません。例えば、シドニーで休暇を始めて、グレート・バリア・リーフにも行きたいという場合は、飛行機での移動を強くおすすめします。ドライブ旅行も非常に素晴らしいのですが、少なくとも2~3日はかかるでしょう。オーストラリアの都市や町、象徴的ランドマーク間の距離を調べるには、このサイトのインタラクティブ・マップをご利用ください。

オーストラリアの都市の公共交通機関は清潔で効率的で、誰もが広く利用しています。メルボルンのシティ・サークル・トラム(City Circle Tram)のように、完全に無料の路線もあります。シドニーでは、交通機関の1週間の料金に上限が設けられているため、交通機関をどれだけ利用しても、1週間の最大料金以上の料金を支払う必要はありません。一般的に、どの公共交通機関でも子供には割引料金が適用されます。地方都市では公共交通機関のサービスが少ない場合があるため、レンタカーを借りることをおすすめします。ほとんどのバス、メトロ、電車、トラムは、ベビーカーやその他の利用条件がある方のアクセスに対応していますので、移動には最適な手段ですし、駐車場を探す手間も省けます。

ドライブ旅行にするならば、オーストラリアのあまり知られていない場所を発見できる素晴らしいオプションがあり、種類も長距離のものから短距離のものまでさまざまです。オーストラリアには広大な道路網と充実した施設があるため、家族でのドライブ旅行を計画するのも難しくありません。キャラバン(トレーラーハウス)での旅行でも、キャンプ場やホテルでの宿泊でも、家族で楽しめる冒険は数え切れないほどあります。疲労を避けるため、頻繁に車を停めて休憩する(2時間ごとがおすすめ)ように旅の計画を立ててください。オーストラリアの交通安全について詳しく知るにはこちらから。