クイーンズランド州、ゴールド・コースト、サーファーズ・パラダイス © Tourism Australia
ゴールド・コースト郊外ガイド
緑豊かな後背地に裏打ちされたまばゆいばかりの砂浜を抱き締めるオーストラリアの有名なゴールド・コーストは、あらゆるタイプの訪問者にユニークな近隣の拠点を提供します。
原文:ナターシャ・ドラガン(Natasha Dragun)、カーリー・スペック(Carly Spek)
水着を忘れずに準備しましたか?オーストラリア屈指のサーフィンスポットとして有名なゴールド・コースト(Gold Coast)には57kmも続く海岸線があり、ビーチ付近には活気溢れるショップやレストランなどが軒を連ねています。また、内陸に向かって30分程車を走らせると、古代から残るヒンターランド(hinterland:クイーンズランド州内陸部の通称)の熱帯雨林が目の前に広がります。この地域には心も体も癒されるリゾートやワイナリーもあるので、ぜひ足を延ばしてみましょう。このページでは、ゴールド・コースト滞在中に忘れずに立ち寄りたい見どころを紹介します。
セントラル・ゴールド・コースト
ここでちょっとアドバイス
ショッピングモール「パシフィック・フェア(Pacific Fair)」には、現地のデザイナーが手掛けたファッションアイテムが所狭しと並んでいます。お気に入りの一点を見つけましょう。
場所:サーファーズ・パラダイス、ブロードビーチ
サーファーズ・パラダイス(Surfers Paradise)とブロードビーチ(Broadbeach)は非常に活気溢れる地域で、ビーチ沿いに高層ビルが立ち並ぶ印象的な眺めを楽しめます。この地域は特に、日差しを思い切り浴びられるオープンエアのバーやレストランで有名です。エネルギッシュな地元の人達と一緒に、ストリートアートやオシャレなカフェが並ぶビーチ沿いの遊歩道を歩いてみましょう。
市中心部はいつも賑やかで、美味しい軽食店が多数営業しています。「バンブルズ(Bumbles)」など現地で人気のカフェに立ち寄り、香り豊かなコーヒーで一息つきましょう。また、「クラワ・サーフクラブ(Kurrawa Surf Club)」で、目の前に広がる海を眺めながら冷たいドリンクを楽しむのも一案です。一方、レストラン「ソーシャル・イーティング・ハウス(Social Eating House)」では、地産の食材を活かしたタパス風料理をシェアしながら楽しめます。アジアのストリートフードからインスピレーションを得たメニューが人気の「ハイダウェイ・キッチン&バー(Hideaway Kitchen & Bar)」も、お勧めのレストランです。
サーファーズ・パラダイスのビーチでは、打ち寄せる巨大な波を眺められます。眺めるだけでなく実際に波に乗ってみたい方は、現地のサーフィンレッスンを受講してみましょう。6月から10月の間は、沖合でブリーチング(大ジャンプ)するクジラの姿をビーチからでも見ることができます。この感動的な光景をしっかりと目に焼き付けたい方は、スカイポイント展望台(Skypoint Observation Deck)から観察してみましょう。また、スリルを求めている方にはスカイポイント・クライム(Skypoint Climb)がお勧めです。この体験では、高層ビルの外側を登り、眼下に広がる迫力満点の景色を眺めます。
ゴールド・コースト市中心部のサバーブ(地区)にある宿泊施設では、街の楽しい雰囲気が館内でうまく再現されています。サーファーズ・パラダイスの「ザ・アイランド・ゴールド・コースト(The Island Gold Coast)」や「QTゴールド・コースト(QT Gold Coast)」は、遊び心を取り入れた明るい雰囲気のインテリアを採用したシーサイドリゾート・ホテルです。また、プールサイドでラグジュアリーなひと時を楽しめる高級ホテル「ソフィテル・ゴールド・コースト・ブロードビーチ(Sofitel Gold Coast Broadbeach)」にはフランス風の内装が施されており、食事にもフランス料理のアイデアが活かされています。
北部のビーチ
場所:サウスポート、メイン・ビーチ
サーファーズ・パラダイスの北に位置するメイン・ビーチ(Main Beach)は非常に華やかな地区で、一流のデザイナー・ホテルや多数のヨットが停泊するマリーナに加え、デザイナーブティックが多数入っているショッピングモールがあります。ブロードウォーター(Broadwater)の西岸には、近年若者からの人気が高まっているサウスポート(Southport)地区があります。ここから北に向かうと、家族で楽しめる有名なテーマパークにすぐ行けます。
ゴールド・コースト北部のビーチには、インスタ映えする見た目はもちろんのこと、味も絶品のメニューが豊富なレストランが多数営業しています。歩道が整備され緑が生い茂る庭に屋外席が用意されているレストラン「ル・ジャルダン(Le Jardin)」や、スーパーヨットも停泊する係留所が目の前に広がる、フィッシュアンドチップスが有名な「フィッシャーマンズ・ワーフ・タバーン(Fisherman’s Wharf Tavern)」にぜひ行ってみましょう。また、サウスポートにはゴールド・コーストのチャイナタウンもあるので、ディナーを楽しむのに最適な地区です。
人気のヘリコプター・ツアーを利用して、この地域を上空から眺めてみましょう。また、観光用に豪華ヨットをチャーターすることもできます。どちらのオプションでも、息を呑むほど美しい輝く海岸線を楽しめます。また、海洋公園「シーワールド(Sea World)」へ向かうヘリコプターをチャーターすることもできます。家族で楽しめる見どころは北部にもあり、「ムービー・ワールド(Movie World)」や、広大な敷地で思い切り遊べるウォーターパーク「ウェット・アンド・ワイルド(Wet’n’Wild)」などがお勧めです。
北部のビーチ沿いには、思い切り羽を伸ばせる一流ホテルが豪華なマリーナのすぐ傍に並んでいます。メイン・ビーチの宿泊施設「パラッツォ・ヴェルサーチ(Palazzo Versace)」は、この施設の名前の由来となっているイタリアのファッションハウスからインスピレーションを得たスタイルを取り入れており、ラグーンをイメージしたプールでゆったりと寛げます。また、広大な敷地に建つ「シェラトン・グランド・ミラージュ・リゾート(Sheraton Grand Mirage Resort)」に宿泊すれば、都市部に滞在しながら離島の雰囲気を楽しめます。
バーリー・エリア
場所:マイアミ、バーレー・ヘッズ、パーム・ビーチ
ゴールド・コースト近郊にあるマイアミ(Miami)、バーレー(Burleigh)、パーム・ビーチ(Palm Beach)は、海沿いの長閑な雰囲気が漂う地区で、遥か北にサーファーズ・パラダイスの高層ビル群を望めるオシャレなバーやブティック、ビール醸造所があります。バーレーの岬は、この地の伝統的所有者(アボリジナルピープル)であるユガンベ(Yugambeh)の人々にとっての聖地です。また、岬がある高台の麓に位置する「ジェルガル・アボリジニ・カルチャー・センター(Jellurgal Aboriginal Cultural Centre)」は、ユガンベの人々が運営しています。
バーレーに暮らす人達の長閑な雰囲気を思い切り感じたいなら、レストランに行ってみましょう。レストラン「リック・ショアーズ(Rick Shores)」では、ロブスターに似たクレイフィッシュという甲殻類のサンドイッチ「モートン・ベイ・バグ・ロール」を食べられます(リック・ショアーズのモートン・ベイ・バグ・ロールはゴールド・コーストで最高と言われています)。一方、週に3日のみ日没後にオープンしている「マイアミ・マーケッタ(Miami Marketta)」では、世界各地のグルメを振舞う屋台が多数出展しています。喉が渇いたら、醸造所一体型のパブ「バーレー・ブルーイング(Burleigh Brewing)」で限定生産の受賞ビールを味わいましょう。
ゴールド・コーストの夕日を眺めるのに最適なスポットは、バーレー・ヘッド国立公園(Burleigh Head National Park)の遊歩道です。この国立公園は自分で自由に探検できる一方、アボリジナル・ガイド付きのツアーを利用すれば、現地の歴史や文化を教えてもらえます。また、バーレーでは、ビーチに打ち寄せる見事な波に乗ってサーフィンを楽しむことができるほか、タレブジェラ・クリーク(Tallebudgera Creek)の穏やかな流れの中でカヤックを漕いだりスタンドアップパドルボートに乗ったりできます。
この地域で人気のアパートメント型宿泊施設「インディゴ・ブルー(Indigo Blue)」では、日当たりの良い客室のバルコニーからバーレー・ビーチを見下ろせます。また、ヴィラ風の物件を4件運営している「ザ・ハリデー(The Halliday)」を利用すれば、ビーチをイメージしたユニークなスタイルの物件を借りてマイアミで暮らすローカルの気分で過ごせます。
南部のビーチ
場所:クーランガッタ、カランビン
ゴールド・コースト南部には、白い波がパウダーサンドの砂浜に打ち寄せる美しいビーチが広がっています。この地を訪れる観光客の多くは、サーフィンに興じたり砂浜でのんびりと寛いだりして時間を過ごしています。背景にはサーファーズ・パラダイスのビル群がそびえ、日没には素敵な写真が撮れます。この地域ではオシャレなバーやレストランを楽しめるほか、固有の野生動物を目にすることもできます。
ゴールド・コースト南部のクーランガッタ(Coolangatta)は都市部から少し離れてはいますが、人気の飲食店が多数営業しています。カジュアルな雰囲気が漂う海沿いの軽食店から、サーファーやビーチでくつろぐ人々を眺めましょう。また、イタリアンレストラン「バスク(Baskk)」では美味しいピザとカクテルを楽しめるほか、「グリーンハウス・キャンティーン(Greenhouse Canteen)」では植物由来の原料を使用したホールフード(精製や加工を可能な限り抑えた食品)を、「エディーズ・グラブ・ハウス(Eddie’s Grub House)」ではライブ演奏を聞きながら絶品のバーガーをのど越しの良いドリンクとともに味わえます。
クーランガッタに暮らす人達は、海と共に生きています。キラ・ビーチ(Kirra Beach)やスナッパー・ロックス(Snapper Rocks)でワールドクラスの波に乗ってサーフィンを楽しんだり、岩のプールで泳いだりしましょう。また、海沿いの遊歩道を歩けば、イルカや一年に一度の移動中のクジラを目にすることがあります。ここからさらに北に行ったところにあるカランビン(Currumbin)地区には、人気の動物園「カランビン・ワイルドライフ・サンクチュアリー(Currumbin Wildlife Sanctuary)」があります。この園内では、コアラからタスマニアン・デビルまで、さまざまな動物に出会えます。
ビーチから道路一本を隔てたところにある「マントラ・クーランガッタ(Mantra Coolangatta)」は家族で利用できる便利な宿泊施設で、綺麗な海が見渡せるオーシャンビューの客室に滞在して敷地内のプールで遊べます。マントラ・クーランガッタのすぐ側には、一昔前の趣を残しつつ改築が行われた「ザ・ピンク・ホテル(The Pink Hotel)」があります。このホテルにある17部屋の客室にはすべてユニークな内装が取り入れられており、特注のネオンアートが壁などに施されているほか、レトロな家具が配置されています。また、屋上のカクテルバーは記念撮影に最適なスポットです。
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ゴールド・コーストの宿泊施設
ゴールド・コースト・ヒンターランド
場所:ラミントン国立公園、マウント・タンボリン、タレブジェラ・バレー、スプリングブルック国立公園、ヌミンバ・バレー
ビーチから車でわずか30分の場所には、木々が鬱蒼と茂る広大な熱帯雨林が広がっています。この地はゴールド・コーストの「ヒンターランド(ゴールドコースト内陸部の通称)」として知られており、ユネスコの世界遺産に指定されている地域の一部です。この地域では、ワイルドな景観をたたえた谷や滝、はるか遠くまで連なる山々の頂を望めるほか、前衛的なグルメも楽しめます。また、遊歩道を歩いたり、ウェルネス・リゾートを体験したりできます。
ゴールド・コーストのヒンターランドで楽しめるグルメは、この地の緑豊かな自然環境からインスピレーションを得て創作されています。人気のカフェ「タンボリン・マウンテン・コーヒー・プランテーション(Tamborine Mountain Coffee Plantation)」では、絶妙なバランスで焙煎した豆で淹れたコーヒーを楽しめます。また、蒸留所「タンボリン・マウンテン・ディスティラリー(Tamborine Mountain Distillery)」では、ハーブを利かせた強めのお酒にトライできます。なお、「ウィッチズ・フォールズ・ワイナリー(Witches Falls Winery)」ではチーズの盛り合わせを味わいつつ飲み比べを体験できるので、忘れずに立ち寄りましょう。
ヒンターランドには見どころがたくさんありますが、特にお勧めなのはオーストラリアのゴンドワナ多雨林(Gondwana Rainforests of Australia)内に広がる原生地域の遊歩道です。タンボリン・レインフォレスト・スカイウォーク(Tamborine Rainforest Skywalk)から眼下に広がる樹冠を見下ろせば、この地域の熱帯雨林の大きさを実感できます。また、ラミントン国立公園(Lamington National Park)には、展望台や滝への行き方が分かりやすく表示された遊歩道があるので、自分のペースで歩けます。
リゾートホテル「グウィンガンナ・ライフスタイル・リトリート(Gwinganna Lifestyle Retreat)」に宿泊すれば、ラグジュアリーなヴィラに滞在してヨガや太極拳をたしなみつつ、ヴィーガン(完全菜食主義)食を楽しめます。一方、客室からの眺めを妥協せず、滞在中のスケジュールをもう少し自由にアレンジできる自然に囲まれたウェルネス型宿泊施設として、「オライリーズ・レインフォレスト・リトリート(O’Reilly’s Rainforest Retreat)」が挙げられます。この施設では、美しい熱帯雨林の中で、セグウェイ・ツアーからツチボタル見学まで、さまざまな体験を楽しめます。