オーストラリアの季節
オーストラリアはあらゆる季節を楽しめる国です。どの時期に訪れても、決して忘れることのない素晴らしい体験ができます。
この国の規模を考えると、オーストラリアの気候は地域によって大きく変わります。大まかには大半の地域では四季があります。しかしトップエンド(ダーウィン(Darwin)、キャサリン(Katherine)、カカドゥ(Kakadu)、アーネム・ランド(Arnhem Land)など)、ブルーム(Broome)、キンバリー(Kimberley)、クイーンズランド州北部(ケアンズ(Cairns)、ウィットサンデー諸島(Whitsundays)、デインツリー・レインフォレスト(Daintree Rainforest))では、「雨期」(11月から4月)と「乾季」(5月から10月)にわかれます。
オーストラリアの季節は北半球とは反対の時期になることを覚えておいてください。したがって、いつまでも夏を追い続けたいのなら、北半球で涼しくなる頃にオーストラリアへ向かうのがいいでしょう。
夏:12月~2月
オーストラリアの夏は12月から2月までにあたります。晴れて暖かい日が続き、この国の素晴らしいビーチで過ごすには最高の時季です。クイーンズランド州北部では11月から4月までが雨季にあたり、ダーウィン、ブルーム、ケアンズ、ウィットサンデー諸島などでは大雨や熱帯低気圧に見舞われます。この時季はグレート・バリア・リーフ(Great Barrier Reef)はクラゲが出るシーズンです。シュノーケルやダイビングをする際は、全身ウェットスーツを着用しましょう。アウトバックでは、日中の気温が高くなります。気候がいい場所を選ぶなら、南部へ行くのがいいでしょう。ボンダイ(Bondi)でサーフィンを習う、エスペランス(Esperance)で白い砂のビーチを眺める、バイロン・ベイ(Byron Bay)でイルカの群れと一緒にカヤックをする、タスマニア州の眺めの美しいトレイルでハイキングをするなどのアクティビティがおすすめです。
秋:3月~5月
国中の豊かな緑の木々が、秋になって気温が下がるに連れてオレンジ色、赤、黄色、そして金色に変わっていくのを見てみましょう。ビクトリア州のハイ・カントリー(High Country)、グランピアンズ(Grampians)、タスマニア州のクレイドル・マウンテン ー セント・クレア湖国立公園(Cradle Mountain-Lake St Clair National Park)では特に鮮やかな風景が見られます。クイーンズランド州北部ではまだ湿度も高く、嵐に見舞われることもあるため、この地域に向かうのであれば晩秋がよいでしょう。オーストラリアの大都市では、この時季に最大級のお祭りが多数開催され、賑やかな秋になります。野生動物の神秘に関心があれば、サザン・グレート・バリア・リーフ(Southern Great Barrier Reef)で小さなウミガメが孵化するのを見に行きましょう。ビーチや熱帯の雰囲気を楽しみたいのであれば、ゴールド・コースト(Gold Coast)、バイロン・ベイ(Byron Bay)、サンシャイン・コースト(Sunshine Coast)で太陽や波と戯れて過ごすのもよいでしょう。
冬:6月~8月
オーストラリアと言えば、アウトバックの赤い大地や金色の砂に覆われたビーチで有名ですが、雪景色も普通に見られると知って驚く旅行者は少なくありません。南部のオーストラリア・アルプス(Australian Alps)には、ウィンター・スポーツやアフター・スキーが楽しめる大きなスキー場があります。寒いのが苦手なら、ダーウィン、トップエンド、キンバリーなど北部の地域を訪れるのに冬は絶好の季節です。日中は温暖で、夕方には涼しくなり、アウトドアで過ごしたり、この地域の雄大な自然の風景を見に行くのも快適です。ケアンズやウィットサンデー諸島(Whitsundays)では暖かい日が続き、湿度も低く、海水温もちょうどよいので、グレート・バリア・リーフに行くのにも最高の季節です。またホエール・ウォッチングの季節でもあるため、北へと回遊していく巨大なザトウクジラを船から見ることができます。
春:9月~11月
オーストラリアの春は、日中は晴天で、夜は涼しくなるのが特徴です。ジャガランダやワイルドフラワーが咲き誇り、キャンベラやシドニー、そしてパース周辺など、多くの街が美しい色で彩られます。また、コアラやカンガルーの子ども達が、勇気を出して初めて母親のお腹の袋から出てくる季節でもあります。サンシャイン・コーストのオーストラリア動物園(Australia Zoo)で見ることができます。アウトバックでは日中も涼しい気温の中で過ごせる素晴らしい時季です。またノーザンテリトリーでは乾季の最後の数か月(9月から10月)にあたります。
「雨季」:11月~4月
オーストラリア北部の雨季は、非常に暑く、湿度も高く、モンスーンによる雨が降り、サイクロンに見舞われることもありますが、決して魅力がないわけではありません。雨季の終わり頃にキャサリンを訪れると、水を満々と湛えたニトミルク渓谷(Nitmiluk Gorge)の素晴らしい眺めを見ることができます。カカドゥでは洪水の危険があるため多くの地域が閉鎖されますが、ヘリコプターの遊覧飛行を利用すれば、雷鳴のような音を立てる滝を眺めることができます。クイーンズランド州北部(Tropical North Queensland)では、モンスーンの季節となり、嵐になることもよくありますが、1日中雨に降られることは滅多になく、通常は昼間は天気がよく、午後や夕方に大雨が降るといった具合です。熱帯雨林の色は最も鮮やかになり、滝の水量も最も多くなるため、眺めは壮観です。グレート・バリア・リーフはこの時季は穏やかになるため、シュノーケルやダイビングには最適です。ただし、クラゲに刺されないようウェットスーツが必要です。
「乾季」:5月~10月
乾季のトップエンドでは、青空は爽やかで、日中は暖かく、夜は涼しく過ごせます。多くの旅行者にとって、ここを訪れる最高の時季は雨季が終わる頃あるいは乾季が始まる頃になります。この頃はまだあらゆるものが緑色に輝いています。クイーンズランド州北部(Tropical North Queensland)では、日中の気温は摂氏20度近くまで上がることもありますが、17度を下回ることはほとんどありません。降水量は少なくなり、爽やかな晴天が期待できるため、この地域を訪れるには最も人気の高い季節となります。この時季には毒のあるクラゲも海からいなくなるため、クラゲから防護するためのネットやスーツなしで、ほとんどどこでも泳げるようになります。