ニュー・サウス・ウェールズ州、シドニー、オーストラリア博物館 © Australian Museum
シドニーのおすすめ博物館、美術館、ギャラリー、劇場12選
世界有数の多様性を誇るシドニーは発見の宝庫。文化の鼓動を強く実感できる都市です。
原文:ラナ・ボグノヴィチ
シドニーのようにダイナミックで多文化的な都市では、常に新しいものを見たり学んだりできます。さまざまな要素が入り交じった都会のストリートアートや世界クラスのアートギャラリーから、壮大な博物館や指定遺産の劇場まで、シドニーが誇る文化の宝石は、多様性を賛美し、見る者の想像力と魂を魅了します。
ニュー・サウス・ウェールズ州立美術館
ここでちょっとアドバイス
水曜日のアート・アフター・アワーズ(Art After Hours)では、開館時間が午後9時までとなります。展覧会はもちろん、ガイドツアーや映画上映もあります。
場所:市内中心部
シドニーで美術鑑賞するなら、最初に訪れるべき場所はニュー・サウス・ウェールズ州立美術館(Art Gallery of New South Wales)です。その豊富なコレクションは、オーストラリアやヨーロッパの古典作品から近現代アート、アジア、先住民アボリジニやトレス海峡諸島民のアートまで、あらゆるものを取りそろえています。このギャラリーでは、国で最も権威のある肖像画賞であるアーチボルド賞(Archibald Prize)も毎年開催されています。館内では、レクチャーに参加したり、映画を見たり、生演奏を楽しんだりできるほか、名高いオーストラリア人シェフ、マット・モラン監修のカフェやレストランで食事もできます。
オーストラリア現代美術館
場所:サーキュラー・キー(Circular Quay)
現代美術館(Museum of Contemporary Art、MCA)が力を注いでいるのは、アートをすべての人に開かれた存在にすることです。現代芸術家の作品を称え、芸術を鑑賞し芸術と関わりを持つためのさまざまな方法を提供しています。この美術館で最高なのは一般入場が無料である点です。追加のギャラリーのチケットを購入するオプションもあります。ギャラリーの多様で魅力的な展示を眺めて歩くうちに、創造性と想像力が刺激され、インスピレーションが湧いてくるでしょう。
シドニー博物館
ここでちょっとアドバイス
かつてのシドニーの姿に触れるなら、1850年代の砂岩積みの倉庫を利用したロックス・ディスカバリー博物館(The Rocks Discovery Museum)で、好奇心をそそる画像や所蔵品をご覧ください。
場所:市内中心部
シドニー博物館(Museum of Sydney)は、この街を築いてきた人々や出来事の歴史と物語を伝えています。博物館は、オーストラリア初の総督官邸(Government House)の遺構とその周辺に建てられています。英国人による入植初期に重要な役割を果たした場所です。建物は1845年に取り壊されましたが、1983年に再発見され、発掘調査によって多くの遺物が発見されました。運命的な発掘で発見された歴史的な品々を収蔵している、この非常に特別な博物館では、約200年前のシドニーで起きた出来事を垣間見ることができます。
パワーハウス・ミュージアム
場所:ウルティモ(Ultimo)
創造性と革新を称えるパワーハウス・ミュージアム(Powerhouse Museum)には、科学、デザイン、技術、歴史、芸術、エンジニアリングの分野にわたる38万点以上もの所蔵品があります。ここでは、私たちの暮らしやこの世界に影響を与えたアイデア、技術、人々について詳しく知ることができ、あらゆる年齢層が楽しめます。宇宙活動での無重力がどのようなものか体験できるゼロ・グラビティ・スペース・ラボ(Zero Gravity Space Lab)は必見です。
オーストラリア国立海洋博物館
場所:ダーリング・ハーバー
島の大陸であるオーストラリアは、歴史を通じて海との特別なつながりを持ってきました。オーストラリア国立海洋博物館(Australian National Maritime Museum)で海洋国家としてのオーストラリアの豊かな過去と現在を深く掘り下げてみましょう。オーストラリア沿岸に初めてヨーロッパ人が上陸した1606年にまでさかのぼる素晴らしい収蔵品のほか、アボリジナルピープルおよびトレス海峡諸島の人々の海の物語にも触れることができる博物館です。ここにはなんと、軍艦、潜水艦、大型帆船などの世界最大級の船隊があり、来館者は乗船して見学できます。
オーストラリア博物館
場所:ダーリングハースト(Darlinghurst)
1827年に設立されたオーストラリア博物館(Australian Museum)は、オーストラリアで最初の博物館です。展示品は2,100万点を超えます。また、オーストラリア博物館研究所(Australian Museum Research Institute)があり、自然科学や社会科学の研究だけでなく、歴史や文化の研究、および学習のための重要な場所となっています。ワイルドプラネット(Wild Planet)展を通り抜け、400頭を超える動物の展示を通じて、世界の生物多様性の素晴らしさを感じてください。恐竜を間近で見て、太平洋諸島民、先住民アボリジニ、トレス海峡諸島民の魅力的な文化について学び、さらにはインタラクティブな気候変動ディスプレイで未来を垣間見ることもできます。
ホワイト・ラビット・ギャラリー
場所:チッペンデール(Chippendale)
White Rabbit Gallery(ホワイト・ラビット・ギャラリー)は、2009年の開館以来、急成長するチッペンデールのクリエイティブなアートシーンの重要な目玉となっています。創立者であるカー・ニールソン(Kerr Neilson)とジュディス・ニールソン(Judith Neilson)が資金援助をしているこのチャリティギャラリーは、現代中国美術を取り上げ、今では700人近いアーティストによる2,000点以上の作品を収蔵しており、一度に少なくとも35人の作品を展示しています。館内のティーハウスでは、各種中国茶や手作りの餃子を提供しています。
ストリートアート
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オーストラリアで最もオシャレなエリア
場所:シドニーとその周辺
アートを愛する気持ちを胸に、外へ飛び出して、シドニーで最もおしゃれな地区ですてきなストリートアートを探しましょう。カラフルな壁画やグラフィティアートを見るなら、まずはニュータウン(Newtown)を訪れましょう。キング・ストリート(King Street)の壁画「I Have a Dream」は必見です。また、シティ近辺では、ウルムルー(Woolloomooloo)、ダーリングハースト(Darlinghurst)、サリー・ヒルズ(Surry Hills)、チッペンデール(Chippendale)の通りをチェックしてください。テグズ・レーン(Teggs Lane)には、スコット・マーシュ(Scott Marsh)による有名なオーストラリアクロトキ(Bin Chicken)の壁画があります。ボンダイ・ビーチ(Bondi Beach)では、ボンダイ・ビーチ・シー・ウォール(Bondi Beach Sea Wall)沿いの次々変わる印象的な作品が見逃せません。シドニーの有名なストリートアーティスト、モルガ(Mulga)の作品は、擬人化された風変わりな動物たちが色鮮やかに描かれているので、すぐにそれとわかるでしょう。
シドニー・オペラ・ハウス
見逃せない経験
特別なオペラ・オーストラリア体験(Opera Australia experience)を予約すると、通行人役での出演、ハーバーを眺めながらの五つ星ディナー、プライベートな舞台裏ツアー、その他のVIP体験が楽しめます。
場所:サーキュラー・キー
一生に一度はやってみたい、シドニーでの究極の体験、それは世界に名高いシドニー・オペラ・ハウス(Sydney Opera House)での公演を生で鑑賞することです。ユネスコ世界遺産に登録されているこの驚異的建築は、世界で最も有名な舞台芸術センターの一つであり、毎週40以上の公演が行われ、誰もが楽しめる作品を提供しています。オペラ・オーストラリア(Opera Australia)の公演情報をチェックするか、舞台裏を覗けるツアーに参加して、この壮大な劇場のあらゆる秘密に触れましょう。評価の高いレストランベネロング(Bennelong)の極上の高級料理もぜひご堪能ください。
シドニー・リリック・シアター
場所:ピアモント(Pyrmont)
スター・シドニー(The Star Sydney)カジノの中にあるシドニー・リリック・シアター(Sydney Lyric Theatre)は、市内でも特に新しい劇場です。「マチルダ」、「ブック・オブ・モルモン」、「キューティ・ブロンド」、「ピピン」、「ハミルトン」、「ビューティフル」など、世界的に有名なミュージカルの公演が行われています。早めに到着して、ハーバーを見渡せる劇場ロビーのバーでドリンクを楽しみましょう。
キャピトル・シアター
場所:ヘイマーケット(Haymarket)
キャピトル・シアター(Capitol Theatre)は州遺産に登録されている美しい劇場で、市場からサーカス、映画、演劇まで、さまざまな用途に対応するために時代とともに変化してきました。現在は、立派な円柱と柱頭、石のコーニスや彫像、アンティークのランタン、タイルパネルなどをあしらった、イタリアの広場からインスピレーションを得た美しい内装になっています。キャピトル・シアターでは、世界最高級のミュージカル、バレエ、コンサート、劇場公演が開催されています。
ステート・シアター
場所:市内中心部
宮殿のようなステート・シアター(State Theatre)は、1929年の開館以来、シドニーの社会文化構造の重要な一部を担っています。劇場の壮大なインテリアは、アール・デコ、イタリア式、ゴシック様式の要素を折衷的に組み合わせたデザインで、さまざまな彫刻、芸術作品、調度品、ステンドグラスで飾られています。ドレス・サークル(Dress Circle)ギャラリーでオーストラリアの美術品を鑑賞し、ツアーに参加してこの劇場の魅力的な歴史と設計について詳しく学びましょう。